旅行系クレジットカード比較2026|年会費無料の条件・保険・ラウンジの損益分岐
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目次6項目
旅行用のクレジットカードは、表面の年会費よりも「年間いくら決済すれば無料や特典の線に届くか」で実質コストが決まります。エポスゴールドと三井住友カード ゴールド(NL)は一度でも年間の基準額を超えれば翌年以降の年会費が永年ゼロになるのに対し、ホテル提携のアメックスは条件付きの無料化がなく、毎年数万円の固定費と引き換えに無料宿泊や会員資格を買う設計です。
まず確認: 自分がどの線に当たるか
- 年間のカード決済額を把握している(50万・100万・150万・250万・400万のどこに当たるか)
- 空港ラウンジを年に何回使うか数えてある(楽天プレミアムカードの無料枠は年5回)
- 貯める先がANAマイル・JALマイル・ホテルポイントのどれか決まっている
- 海外旅行保険をカードの付帯だけで賄うつもりかどうか決めてある
- 旅行代金をどのカードで払うか決めてある(付帯保険の発動条件がカードごとに違う)
いちばん効くのは1番目です。年会費の高いカードほど、無料宿泊や上級会員の資格が「年間いくら使ったか」に紐づいています。ヒルトン・オナーズ アメックス(年会費16,500円)のウィークエンド無料宿泊は年間150万円以上の利用とカードの継続が条件、マリオット ボンヴォイ アメックス(34,100円)の無料宿泊は年間250万円以上。決済額がその線に届かないなら、年会費だけが出ていきます。事業をしている人が旅費をどこまでカードに寄せられるかは旅行を経費にできるボーダーラインのほうで整理しました。

1〜2枚に絞る5工程
STEP 1とSTEP 2を具体的な月額に直すと判断しやすくなります。月4万2,000円(光熱費・通信費・食費・日用品)をカードで払えば年間50万4,000円になり、エポスゴールドの永年無料ライン(年50万円)とボーナス2,500ポイントに届きます。通常還元2,500ポイント(0.5%)と合わせて年5,000ポイント(実質1.0%)が残り、翌年以降の年会費は0円です。月8万4,000円(年100万8,000円)を使えるなら、エポスゴールドでも三井住友カード ゴールド(NL)でも年間ボーナス10,000ポイントが乗って実質還元率は1.5%に達します。一度でも100万円を達成してしまえば、翌年以降は決済額がゼロの年があってもゴールドの資格と国内主要空港ラウンジの無料利用が維持されます。
STEP 3で航空系カードを選ぶ場合は、「1マイル=100円決済」にするための移行手数料込みで年会費を比べます。一般カードで1%還元にするには、ANAカードなら2倍コース(年6,600円)、JALカードならショッピングマイル・プレミアム(年4,950円)の追加費用が毎年かかります。これに対してANAワイドゴールド(15,400円)やJAL CLUB-Aゴールド(17,600円)にはこのコース料金が最初から含まれており、継続ごとに2,000マイルが戻るため、一般カード+移行コースとの実質差額は年6,000円〜1万円前後です。年に数回フライトに乗って区間ボーナスマイル(25%)やビジネスクラスチェックインカウンターを使うならゴールド、陸での決済だけで貯めるなら一般カードか無料のゴールド(NL)に分かれます。
年会費と、無料になる条件の一覧
表を縦に見ると、年会費の額よりも条件の額のほうが動きが大きい。エポスゴールドは5,000円に対して50万円、マリオット ボンヴォイ プレミアムは82,500円に対して400万円。年会費は16倍なのに、必要な決済額は8倍です。年間の決済額が読めない人ほど、条件の緩い側から入るほうが失敗しません。
ホテル提携カードで損益が分かれるのは「朝食無料の会員資格が最初から付くか」と「無料宿泊の決済条件に届くか」の2点です。ヒルトン・オナーズ アメックス(16,500円)は持っているだけでゴールド会員になり、ヒルトン系列での朝食が同伴者1名まで無料になります。年間150万円の無料宿泊ラインに届かなくても、1人4,000円前後のホテル朝食を2人で年2〜3泊食べれば16,500円の年会費は回収できる計算です。対してマリオット ボンヴォイ アメックス(34,100円・プレミアム82,500円)で自動付帯するゴールドエリートには無料朝食がなく、朝食が付くプラチナエリートにはプレミアムカードで年間500万円の決済が要ります。年間決済が200万円前後の人がマリオット系を持つと無料宿泊にも朝食にも届きません。宿の朝食そのものの価値をどう測るかはビジネスホテルの朝食バイキングで分解しました。
引っかかりやすいポイント
保険の「合算」は按分で、実際の損害額が上限
複数枚のカードに海外旅行保険が付いていても、枚数ぶんの保険金が重複して出るわけではありません。傷害死亡・後遺障害は合算されず、持っているカードの中でいちばん高い保険金額が限度となり、各カードの保険金額に応じて按分されます。傷害・疾病の治療費や携行品損害は補償枠(限度額)が合算されますが、実際に支払われる保険金はやはり各社の引受枠に応じた独立責任額の按分で、実際にかかった損害額が上限です。東京海上日動、三井住友カード、エポスカードのどの公式規約にも同じ原則が書かれています。
合算の意味があるのは、1枚のカードでは足りない海外での入院・手術費用の天井を押し上げるところです。エポスカード(一般)の疾病治療費用は270万円、楽天カード(一般)は200万円、三井住友カード(NL)は50万円。3枚すべての利用条件を満たして発動させれば合計520万円の補償枠を作れます。もし現地で盲腸や感染症にかかり治療費が350万円かかった場合、エポス1枚だけなら上限の270万円で頭打ちになり80万円が自己負担になりますが、3枚合算してあれば520万円の枠内なので350万円全額が3社から按分して支払われます(治療費が100万円なら支払われる合計も100万円です)。条文の条件はエポスカードの補償額と利用条件に並べてあります。
楽天カードの保険は、航空券を買っただけでは発動しない
無料の主要3枚はいずれも利用付帯ですが、何をカード決済すれば保険が発動するかの条件文が違います。エポスカードは「宿泊を伴う募集型企画旅行の代金」または「公共交通乗用具の料金」、三井住友カード(NL)は「日本出国前の公共交通乗用具の利用代金」または「募集型企画旅行の旅行代金」。楽天カードだけが募集型企画旅行(パッケージツアー)の料金に限られ、公式に「航空券のみのご購入は含まれません」と明記されています。2020年10月1日の改定で、公共交通乗用具の利用では条件を満たさなくなりました。
個人手配で航空券とホテルを別々に取る旅では、楽天カードで航空券を買っても無保険のままです。逆にエポスカードと三井住友カード(NL)は公共交通乗用具の決済で発動するため、たとえば自宅から最寄り駅・空港へ向かう成田エクスプレスや京成スカイライナー、東京モノレール、リムジンバスの運賃を日本出国前にそれぞれのカードで分けて決済すれば、2枚とも同時に保険をオンにできます。なお楽天カード(一般)は携行品損害が補償無しなので、スーツケースの破損やカメラ・スマホの盗難に備えるならエポスカード側(携行品損害20万円・免責3,000円)を発動させておく必要があります。
チャージでポイントを稼ぐ前提は、2025年から2026年で消えた
セゾンカードは2025年11月11日のカード利用分から、電子マネーとプリペイドカードへのチャージで永久不滅ポイントとSAISON MILE CLUBのポイントが付かなくなりました。楽天Edyとnanacoへのチャージは、その告知の時点ですでに対象外です。エポスカードも2026年8月1日から、決済サービスと交通系ICへのチャージのポイント加算を終了しました。
エポスの対象はモバイルSuica・モバイルPASMO・モバイルICOCA・楽天Edy・au PAY・Kyash・JAL Payなど広く、Apple PayとGoogle Pay経由のチャージも含みます。ただしゴールド・プラチナ会員の年間ボーナスポイントや無料化判定に使う年間利用額には、チャージぶんも引き続き集計されます。通常の0.5%ポイントは付かないものの、年50万円・100万円の達成ラインを埋める実績としては使える状態です。一方、三井住友カード ゴールド(NL)の年100万円集計ではモバイルSuicaやモバイルPASMOへのチャージは対象に入るものの、SBI証券のクレカ積立や国民年金保険料、Edy・WAON・nanacoチャージは集計対象外と明記されているため、どこまでが集計に入るかを混同しないよう注意が要ります。
年会費の元が取れないとき

ラウンジの回数から先に数えるほうが早い。楽天プレミアムカードは11,000円で年5回、6回目以降は1回US$35です。カウントはデジタル会員証の発行日から1年間で、国内のラウンジ利用も含みます。プライオリティ・パスを直接契約すると、年US$99のStandardは1回ごとにUS$35、US$329のStandard Plusは10回まで無料、US$469のPrestigeは会員本人が無制限。1回US$35(1ドル150円換算で約5,250円)で計算すると、楽天プレミアムカードの11,000円は年3回(約15,750円相当)使えば元が取れ、年5回使い切れば約26,250円相当になります。逆に、海外へ行くのが年1回で往復2回しかラウンジに寄らないなら、11,000円の年会費に対して約10,500円相当にとどまり、ラウンジ単独では浮きません。
マイル側の事情も2025年に変わりました。ANAは2025年6月24日以降の予約・発券分から国際線特典航空券の必要マイル数を改定し、日本発ハワイのビジネスクラスはハイシーズンが90,000マイルから135,000マイルへ、欧州のビジネスクラスは120,000マイルから180,000マイルへ上がっています。ローシーズンとレギュラーシーズンは据え置きなので、旅行の時期を動かせる人には影響がありません。動かせないなら、マイル系カードの年会費を正当化する根拠はそのぶん弱くなります。10万マイルで世界一周する道筋のほうに、必要マイルの表を置きました。
よく届く問い: 無料カードだけで足りるか、ブランドの選び方、無料化の時期
年会費無料のカードだけで海外旅行保険は足りますか
行き先と滞在日数で変わります。治療費の上限はエポスカードが疾病270万円・傷害200万円、楽天カード(一般)が各200万円、三井住友カード(NL)が各50万円。3枚とも利用付帯なので、旅行代金を分けて払わないと発動しません。楽天カードは募集型企画旅行の料金に限られ、航空券だけでは条件を満たさない点も合わせて見ます。医療費の水準が高い国へ長く行くなら、上限の設計は旅行保険を別に掛けるほうが読みやすい。
国際ブランドはどれを選べばいいですか
公式に確かめられるのは加盟店網の規模と提携関係までです。JCBは2026年3月末時点で会員1億8,192万、加盟店が国内外で約7,200万店。アメリカン・エキスプレスとの提携でオーストラリア・ニュージーランド・カナダ、ディスカバーとの提携で米国などに使える店が広がっています。逆にアメックスは、JCBとの提携で日本国内の加盟店が拡大したと自社で書いています。2枚持つなら、同じ提携関係で重ならない組み合わせにするほうが穴が減ります。
ゴールドカードの年会費はいつから無料になりますか
条件を満たした翌年以降です。エポスゴールドは年間50万円以上の利用、三井住友カード ゴールド(NL)は年間100万円の利用で、どちらも達成した翌年から永年無料になります。初年度の年会費は達成の有無にかかわらずかかるので、初年度は5,000円または5,500円を払う前提で考えます。エポスゴールドには、招待を受けた場合と、プラチナ・ゴールド会員の家族から紹介を受けた場合に最初から永年無料になる道もあります。
- エポスカード 海外旅行傷害保険(補償額・利用付帯の条件・合算の扱い)↗確認日 2026-10-14
- 楽天カード公式サイト「海外旅行傷害保険」(募集型企画旅行の料金に限る旨・自動付帯の有無)確認日 2026-10-14
- 三井住友カード 海外旅行傷害保険(補償額と利用条件)↗確認日 2026-10-14
- 楽天カード公式サイト お知らせ 2024年11月28日付「プライオリティ・パスの変更」(年5回・デジタル会員証)確認日 2026-10-14
- エポスカード チャージご利用時のポイント加算終了のお知らせ(2026年8月1日)↗確認日 2026-10-14
- セゾンカード 電子マネー・プリペイドチャージのポイント付与終了(2025年11月11日)↗確認日 2026-10-14
出典: 上の原典ブロック / 各カードの年会費・特典条件は発行会社の公式ページ(楽天カードの2件はリンクを張らず、ページ名で示しています) / 確認日 2026-10-14 / 写真: Izcool・Public domain / Daniel L. Lu(user:dllu)・CC BY-SA 4.0(いずれも Wikimedia Commons) / アイキャッチ写真: Bahnfrend/CC BY-SA 4.0(Wikimedia Commons)








