ミュンヘン&ノイシュバンシュタイン城4泊6日おすすめモデルプラン
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目次10項目
ミュンヘンに4泊し、ノイシュバンシュタイン城とローテンブルクへ鉄道で日帰りする組み方です。地上の実費は2人で335.40ユーロ、1ユーロ179円なら約60,000円。日程より先に決まるのが城の券で、入れるのは時刻指定のガイドツアーだけ、交換も取消もできません。
旅程表
DAY 1着いた日の夜に、開いている店は限られている
動線の意図: 翌朝から塔と市場が続くので、初日は移動と夕食だけにする。バイエルンでは20時に閉まる店が多く、着いた足で買い物へ回る組み方が成立しない。
夕方: 空港から中央駅までは46分から50分
ミュンヘン空港から市街へはS-Bahnが2本走っています。S8が46分から48分、S1が50分。それぞれ20分間隔で、2線を合わせると中央駅方面へおよそ10分ごとに便がある計算です。乗り換えはありません。
券の選び方に1つ落とし穴があります。空港はゾーン5にあり、市内のゾーンMだけの券では出られません。2人以上なら「グループ1日券」のゾーンM〜5が32.60ユーロで、5人まで同じ額。到着した日の夕方に市内を動き回るなら、この1枚で空港からの移動もトラムも全部まかなえます。
バスのほうが安く見えます。運賃は大人の片道がオンライン12.50ユーロ、車内購入で13.50ユーロ。往復ならオンライン20.30ユーロです。ただし所要は道路状況に左右されるので、到着が夜で翌朝が早い日程なら、私は時刻の読めるS-Bahnを取ります。
夜: ホフブロイハウスは24時まで、ただし厨房は22時で止まる
正式にはホフブロイハウス・アム・プラッツル。マリエン広場から歩いて5分ほどの場所にあり、営業は毎日11時から24時までです。ただし食事の注文ができるのは22時まで、飲み物の最終注文は23時30分。夜遅い便で着いた日に「とりあえずビールと白ソーセージ」を当て込むなら、この2つの時刻が境目になります。

見どころ: 1階の大広間は円柱とヴォールト天井の下に長机が並ぶ構造で、相席が前提です。初めて入ると席を探して立ち尽くしますが、空いている椅子を指して声をかければたいてい詰めてもらえます。生演奏が入るのは1階で、静かに食べたい人は上の階へ上がるほうが噛み合います。
実用tip: 1リットルのジョッキ(Maß)の値段は、店頭と卓上の掲示で確かめられます。相席で先に注文が回ってくるので、席に着く前に見ておくほうが落ち着きます。白ソーセージは正午までに食べるものという地元の習慣があり、昼を過ぎるとメニューから落ちる店もあります。
- 最寄り
- マリエン広場から徒歩5分
- 営業
- 毎日 11:00〜24:00(厨房22:00まで・ドリンクL.O.23:30)
- 入店
- 0 円(飲食は実費)
- 公式
- 公式サイト ↗
翌朝の城の券をこの夜に確認しておくと、翌日が軽くなります。ノイシュバンシュタイン城の券はスマートフォンで見せる形なので、宿の電波が弱いと開くだけで手間取る。通信手段の選び方と料金の分岐点はeSIMとレンタルWiFiはどちらが安いかにまとめてあります。出発前に受け取っておきたいならグローバルWiFiで機種と日数を選ぶ手もあります。
DAY 2塔が2本あって、片方にはエレベーターがない
動線の意図: 仕掛け時計の時刻に合わせて午前を組み、そこから市場・庭園へ南北に抜ける。旧市街は徒歩圏に収まるので、この日は乗り物をほとんど使わない。
午前: グロッケンシュピールは11時と12時、3月から10月は17時も鳴る
新市庁舎の塔に組み込まれた仕掛け時計は、毎日11時と12時に動きます。3月から10月はこれに17時が加わるので、季節で1日の回数が変わる。さらに毎晩21時には「夜の演奏」があり、夜警と平和の天使、それにミュンヘン・キントルが登場します。曲は『ニュルンベルクのマイスタージンガー』の夜警の呼び声とブラームスの子守唄。広場から見上げるだけなら無料です。
鐘は43個、総重量はおよそ7トンでドイツ最大級。2007年に大きな修復を受けていて、いまは太陽光発電で動いています。聖金曜日だけは終日鳴りません。

見どころ: 塔の高さは85メートルで、頂にミュンヘン・キントルの像が載っています。上までエレベーターが2基。1基目で4階へ上がり、そこで乗り換えて展望台へ出る構造なので、階段を登る必要はありません。中庭のプルンクホーフとアーケード、法律図書館は無料で入れます。
実用tip: 塔は20分の時間枠制で、同時に上がれるのは30人まで。券は公式サイトか市庁舎内のツーリストインフォメーションで買い、24時間前までなら無料で取り消せます。集合は塔の4階で、1基目のエレベーターはプルンクホーフへの通路にあります。リュックや大きな鞄は持ち込めず、守衛に預けることになります。
- 最寄り
- Sバーン・Uバーン「Marienplatz」駅の真上
- 塔の開館
- 毎日 10:00〜20:00(最終乗車 19:40)
- 塔の料金
- 7.00 ユーロから
- 休業
- 1/1・1/6・カーニバル火曜・5/1・11/1・12/25・12/26
- 公式
- 公式サイト ↗
広場の南に立つ聖ペーター教会にも塔があります。こちらは大人5.00ユーロ、減額3.00ユーロ、6歳から18歳は2.00ユーロで、教会の内部は無料。ただし約300段の階段しかなく、エレベーターがありません。高さは56メートルで新市庁舎より低いのに、新市庁舎そのものが視界に入るぶん、広場の写真はこちらの塔から撮ったものが多い。上の写真もここから撮られています。
2本とも登るなら、順番はエレベーターのある新市庁舎が先です。300段を登ったあとに時間枠つきの券へ向かうと、集合時刻に息が整いません。
広場から西へ2分のフラウエン教会は、大聖堂そのものが毎日8時から20時まで無料で開いています。南塔に登るなら大人7.50ユーロ、7歳から16歳が5.50ユーロで、券は教会内のドームショップでしか売っていません。オンライン販売がないので、当日その場で買うことになります。
午後: ヴィクトアリエンマルクトは日曜に閉まる
広場から歩いて3分の常設市場です。面積は18,591平方メートル、店は100を超えます。営業は4月1日から10月31日が月曜から金曜の10時から18時、11月1日から3月31日は17時まで。土曜は通年で10時から15時、日曜は休みです。

見どころ: 食料品と花と特産品の店が並び、中央にビアガーデンがあります。この市場のビアガーデンは注ぐビールの銘柄が固定されておらず、ミュンヘンの6大醸造所が5週から6週ごとに交代する。目印は1962年から立っている五月柱と、ミュンヘンの芸人6人を讃える人物噴水です。
実用tip: このビアガーデンは自分の弁当を持ち込んでよいことになっています。市場の店でソーセージとプレッツェルを買い、飲み物だけビアガーデンで注文するのが地元の使い方。ただし出店者は自分の営業時間を自分で決めていて、週5日制で平日のどこか1日を閉める店もあります。悪天候の日は早じまいする屋台も出ます。
- 最寄り
- マリエン広場から徒歩3分
- 営業
- 夏季は月〜金 10:00〜18:00・土 10:00〜15:00・日曜は休み
- 入場
- 0 円
- 公式
- 公式サイト ↗
夕方: 英国庭園は376ヘクタール、入園は無料
市街の北東に広がる公園で、面積は376ヘクタール。隣接する庭園を含めると411ヘクタールになり、ニューヨークのセントラルパークやロンドンのハイドパークより広い。内訳は樹林がおよそ170ヘクタール、草地が187ヘクタール、水面が16ヘクタールで、南北に5.5キロ伸びています。入園料はありません。
中国塔のビアガーデンは7,000席あり、バイエルンでも最大級です。広さの実感が要るなら、最大の水面であるクラインヘッセローエ湖でさえ約8ヘクタールしかない、という比率のほうが伝わります。
見どころ: 庭園の南端、プリンツレゲンテン通り沿いのハウス・デア・クンスト近くで、人工の水路に立ち波が起きています。順番待ちの列ができ、1人ずつ飛び込んでは流されていく。見物は橋の上から無料でできます。
実用tip: この波は一時期閉鎖されていました。2026年5月8日に市長の一般処分が改訂され、条件つきで再び解禁されています。条件は自己解放式リーシュの装着、22時以降のサーフィン禁止、現地の掲示と安全指示に従うこと。文化財に指定された橋や護岸へ無許可で固定具を取り付けることは引き続き禁止で、違反や掲示物の破損があればまた封鎖することがあると市が明記しています。対象は経験者で、見よう見まねで入る場所ではありません。
- 最寄り
- Uバーン「Lehel」駅から徒歩8分
- 入園
- 0 円
- 公式
- 公式サイト ↗
DAY 3城には、入場時刻の2時間前に麓へ着いていないと届かない
動線の意図: 城の入場時刻から逆算して始発帯の列車に乗る。1日で2つの城を回るなら、午前をノイシュバンシュタイン、午後をホーエンシュヴァンガウに割るしかない。
午前: ミュンヘンからフュッセンまで最速2時間10分、直通はない
ミュンヘン中央駅からフュッセン駅までは、朝から夕方までの便が全てブーフローエで1回乗り換えます。直通はありません。所要は2時間10分から2時間40分で、使うのはREとRBだけ。ICEは要りません。
ここから先が、旧来の案内でいちばん短く見積もられている区間です。フュッセン駅から城の麓のホーエンシュヴァンガウまでRVOの路線バスで8分から15分。麓のチケットセンターからノイシュバンシュタイン城までは、上り坂を歩いて約40分かかります。合計するとドア・トゥ・ドアで片道3時間前後。「鉄道とバスで約2時間」は、駅に着くまでの数字ですらぎりぎりです。
公式は「入場時刻の1時間半から2時間前には麓の村に着いていること」を求めています。始発帯はミュンヘン中央駅6時04分発でフュッセン8時42分着、6時32分発でも同じ8時42分着。7時31分発は9時42分着です。午前の入場枠を取るなら、実質6時台の2本しか選べません。
麓から上がるシャトルバスは、P4「アルプゼー」駐車場発で展望台まで。上り3.50ユーロ、下り3.50ユーロ、往復5.00ユーロです。7歳から12歳は往復3.00ユーロ、6歳以下は無料。ここで詰まるのが支払い方法で、現金しか受け付けません。バイエルンチケットもドイチュラントチケットもケーニヒスカードも使えない、と公式が名指しで書いています。終点からマリエン橋までは徒歩5分、城までは徒歩15分。夏期は上りの初便が8時、上り最終が17時30分、下り最終が18時45分です。

見どころ: バイエルン王ルートヴィヒ2世が19世紀に築いた城で、内部に入れるのは時刻を指定したガイドツアーだけです。案内はドイツ語と英語、それ以外の言語はオーディオガイドの指定回に割り当てられます。歌の間と玉座の間が中心で、自由に歩き回る形式ではありません。
実用tip: 券はオンラインで買うと1人1枚あたり2.50ユーロの手数料がかかります。18歳未満は入場無料ですが、その無料券にも同じ手数料が乗る。交換も取消もできません。城内はリュックとベビーカーの持ち込み不可、写真と動画の撮影も不可です(外観は撮れます)。自家用車で城まで上がることはできません。
- 最寄り
- フュッセン駅からRVOバス8〜15分+徒歩40分またはシャトル
- 開館
- 夏期(3/28〜10/15) 9:00〜18:00 / 冬期 10:00〜16:00
- 料金
- 大人 21.00 ユーロ・18歳未満無料・減額 20.00 ユーロ
- 予約
- 時刻指定のガイドツアーのみ・オンライン手数料 2.50 ユーロ・交換取消不可
- 公式
- 公式サイト ↗
当日券もチケットセンターで売っていますが、その日ぶんだけです。数に限りがあり、繁忙期は午前中に売り切れます。8時から追加の放出がある日もある、という書き方を公式がしている以上、確実に入りたいなら日程が決まった段階でオンラインで押さえるほうが速い。支払いはクレジットカード各社とPayPalに対応しています。
マリエン橋についても1つ。公式は「シャトルバスと馬車の運行状況、どの展望台が開いているかを毎日確認するように」と案内しています。さらに2026年9月15日からB17のシュヴァンガウ区間で改修工事が始まり、車とバスの往来に遅れが出るとされています。終了時期は発表されていません。
午後: 黄色い城は16時30分に閉まる
麓のホーエンシュヴァンガウ城は、ルートヴィヒ2世が少年期を過ごした城です。こちらも入場は時刻指定で、料金は大人23.50ユーロ。7歳未満が無料、7歳から17歳が12.00ユーロ、減額料金が19.50ユーロと、ノイシュバンシュタインより高い。

見どころ: チケットセンターから歩いて20分から30分の丘の上に建ちます。ノイシュバンシュタインが19世紀の創作なのに対し、こちらは12世紀の城館を改修したもので、内部には当時の家具がそのまま残っています。2つの城を見比べると、王が育った部屋と王が作った城の距離が分かる。
実用tip: 閉館が16時30分で、ノイシュバンシュタインの18時より1時間半早い。午前に上の城、午後に下の城という順番はここで決まります。逆にすると、下の城を出てから上の城まで上がる時間が足りません。同じ敷地のバイエルン王博物館は大人14.50ユーロで、3館を回ると2人で170.00ユーロを超えます。
- 最寄り
- チケットセンターから徒歩20〜30分
- 開館
- 夏期(3/28〜10/15) 9:00〜16:30 / 冬期 10:00〜16:00
- 料金
- 大人 23.50 ユーロ・7〜17歳 12.00 ユーロ・7歳未満無料
- チケットセンター
- 夏期 8:00〜16:00 / 冬期 8:00〜15:30
- 公式
- 公式サイト ↗
DAY 4ローテンブルクは、乗換の回数で所要が46分変わる
動線の意図: 往復に5時間から6時間半かかる日なので、現地での予定を2つに絞る。旧市街の俯瞰と城壁歩きだけにして、乗り継ぎの余裕を残す。
午前: 最速は2時間29分だが、そのかわり3回乗り換える
ミュンヘンからローテンブルク・オプ・デア・タウバーへは、どの組み方を選んでも直通がありません。所要と乗換回数が逆に動く区間で、そこが日帰りの成否を分けます。
最速と最遅で46分の差。往復にすると1時間半以上変わります。最終区間のシュタイナハからローテンブルクまではRB82という支線で、ここを逃すと待ち時間が一気に伸びる。私は往路を乗換1回のRE80に寄せて、復路で速い便を拾う組み方を勧めます。
ロマンティック街道を走るヨーロッパバスをあてにする組み方は、この行程では取れません。運行は5月から9月に限られ、公式サイトが現に売っている商品はフランクフルト発とヴュルツブルク発のローテンブルク日帰りで、ミュンヘン発の設定がありません。街道そのものは両方向に途切れなく標識が整備された唯一の観光街道で、カーナビに登録されていないことが多いから茶色の観光標識を追うように、と公式が案内しています。車で走る人向けの道です。

見どころ: 220段を登った塔の上から、赤瓦の屋根が旧市街の輪郭どおりに並ぶのが見えます。市庁舎の正面にある仕掛け時計は10時から22時の毎正時に動き、ティリー将軍と元市長ヌッシュの人形が現れる。上の写真もこのあたりの高さから撮られたものです。
実用tip: 塔の料金は大人4.00ユーロ、14歳未満2.00ユーロ、家族券が10.00ユーロ。4月から10月は毎日9時30分から12時30分と13時から17時で、昼に30分の休みが入ります。11月から3月は土日のみ12時から15時に縮むので、冬に行くなら登れる時間が3時間しかありません。
- 最寄り
- ローテンブルク駅から徒歩12分
- 開館
- 4〜10月 毎日 9:30〜12:30 と 13:00〜17:00
- 料金
- 大人 4.00 ユーロ・14歳未満 2.00 ユーロ
- 段数
- 220 段(エレベーターなし)
- 公式
- 公式サイト ↗
午後: 城壁は4キロ・42の塔・無料
旧市街を一周する城壁の上には「塔の道」と呼ばれる遊歩道があり、全長4キロ、歩き通すと約2時間半かかります。沿道に42の塔が立ち、それぞれに解説板が付く。大部分は24時間いつでも歩けて、しかも無料です。
見どころ: レーダー門から北へ回り、ヴュルツブルク門、クンメルエック、シュランネン広場、聖ヴォルフガング教会、城門と城庭、中世犯罪博物館、プレーンライン、コボルツェル門、シュピタール地区という順で1周します。聖ヴォルフガング教会は外から見ると城壁の一部で、内部に地下砲郭がある。最南のシュピタール門稜堡は1537年の完成で、市壁のなかで最も新しい部分です。
実用tip: 城壁の塔のうち登れるのはレーダー塔だけで、103段。大人3.00ユーロ、18歳まで1.50ユーロです。開くのは4月・5月・9月・10月が週末と祝日の11時から14時、6月から8月は毎日11時から14時。開いているときは窓から旗が出ているので、下から見上げれば分かります。プレーンラインは二股の道に立つ家で、語源はラテン語の「平らな場所」。1940年のディズニー『ピノキオ』に描かれた建物の下敷きになったと公式観光局が書いています。
- 城壁
- 全長 4 km・所要約2時間30分・塔42基
- 城壁の料金
- 0 円(大部分は24時間開放)
- レーダー塔
- 大人 3.00 ユーロ・103段・11:00〜14:00
- 中世犯罪博物館
- 大人 10.50 ユーロ・毎日 10:00〜18:00(最終入館17:15)
城壁の途中にある中世犯罪博物館は、大人10.50ユーロ、学生7.50ユーロ、6歳以上の学童6.00ユーロ。毎日10時から18時で、最終入館が17時15分です。名物のシュネーバルは帯状の生地を丸めて揚げた菓子で、店によって直径が違う。ひとつが手のひらほどあるので、2人で1個を割って食べるくらいでちょうどいい。
DAY 5-6最後の日は、曜日で買い物ができるかどうかが決まる
動線の意図: 帰る日の午前を市内に残す。ただしバイエルンでは日曜と祝日に販売店が閉まるので、買い物を当て込めるかは曜日で決まる。
午前: 日曜に店が閉まるのは、州の法律で決まっている
「ドイツは日曜に店が閉まる」という話は事実ですが、根拠になっている法律は2025年に入れ替わりました。いま効いているのはバイエルン州閉店法で、2025年7月25日に公布され、8月1日に施行されています。
第2条が閉店の時間帯を定めています。日曜と法定祝日は終日、平日も6時前と20時以降は販売店を閉じなければならない。クリスマスイブが平日にあたる年は14時以降が閉店で、パン屋だけは5時30分から開けてよいことになっています。第2条の2項には抜け道が1つ書かれていて、売場150平方メートル以下で対人の接客がない無人の小型スーパーは、閉店時間中も開けてよい。
旅行者にとって使えるのは第4条です。鉄道と長距離バスの旅客駅、それに空港の売店は、閉店時間中も「旅行需要品」に限って営業できます。新聞・雑誌・書籍・文具・タバコ・切花・電池・充電器・雨具・救急用品・少額の土産や玩具・少量の飲食物・外貨。日曜の夜に中央駅で水と菓子を買えるのはこの条文のおかげです。ミュンヘン空港はさらに特例扱いで、日用品・衣料・スポーツ用品・ギフトまで売ってよい。売場面積は空港全体で15,000平方メートルまで、1店舗は原則500平方メートルまでと上限が決まっています。
第5条には例外もあります。観光地や保養地の自治体は、年間で最長40日まで日曜・祝日の開店を条例で認められる。ただし10時から20時のあいだの連続8時間以内で、聖金曜日・万聖節・国民哀悼の日・死者の日曜日・クリスマスの両日は解禁できません。旅先の街がこの制度を使っているかどうかは自治体ごとに違うので、日曜に買い物を当て込むのは危うい。土曜のうちに済ませるほうが確実です。
午後: 空港へは、来たときと同じS-Bahnで
帰りもS8かS1で46分から50分。ゾーンM〜5のグループ1日券32.60ユーロを買っておけば、午前の市内移動と空港への往復が1枚に収まります。ミュンヘンの旧市街は歩ける範囲に主要な場所が集まっているので、この日に券を使うのは実質S-Bahnの1本だけになることもある。それでも、ゾーンM〜5をまたぐ以上は市内だけの券では出られません。
9月下旬から10月上旬に帰る日程なら、もう1つ前提が変わります。2026年のオクトーバーフェストは第191回で、9月19日の土曜から10月4日の日曜まで、テレージエンヴィーゼで開かれる。この期間は宿の値段も市内の混み方も別物になります。
旅程の変更案
雨の日の組み替え
この行程で雨に弱いのはDAY 3です。城そのものは屋内ですが、麓からの上り坂とマリエン橋は完全に屋外で、橋からの眺めが雨と霧で消えます。しかも城の券は交換も取消もできないので、天気を見てから動かすことができない。
そこで効くのがシャトルバスです。徒歩40分の上りを5.00ユーロで飛ばせるので、濡れる時間を15分に縮められます。ただし現金しか使えないので、小銭を持たずに来ると乗れません。雨の予報が出た日は、前夜のうちに1人5ユーロを現金で用意しておいてください。
DAY 2とDAY 4は雨でも成立します。DAY 2は塔と市場と教会で屋根の下が多く、DAY 4のローテンブルクは城壁の一部が屋根付きの歩廊になっている。雨で崩れるのは城の日だけだと考えて、他の日と入れ替えられるかを先に見るほうが速い。
便が1時間以上遅れたら
DAY 1が遅れるぶんには、痛むのは夕食だけです。ホフブロイハウスの厨房が22時で止まるので、それを過ぎるとビールしか頼めません。中央駅なら閉店時間中も旅行需要品を売っているので、水と軽食は手に入ります。
本当に痛むのはDAY 3です。城の入場は時刻指定で、券は交換も取消もできない。ミュンヘン中央駅6時32分発に乗り遅れると、次は7時31分発で到着が1時間遅れます。公式が求める「入場の1時間半から2時間前に麓へ」という条件を満たせなくなるので、午前の枠を取るなら宿を中央駅から徒歩圏に置くのが保険になります。
DAY 4のローテンブルクは、遅れに対してむしろ強い。乗換が1回の便を選べば所要は3時間15分に伸びますが、途中で1本落としても次の便で追いつけます。シュタイナハからのRB82だけは本数が少ないので、ここを逃したときは現地滞在を1時間削る前提で組み直してください。
疲れた時の妥協案
削る順番ははっきりしています。最初に落とすのはDAY 4のローテンブルクです。往復に5時間から6時間半、現地で4時間。1日の大半が列車の座席の上で終わる枠で、体力の消費がこの行程でいちばん大きい。ここを外すと2人でバイエルンチケット44.00ユーロ、市庁舎塔8.00ユーロ、中世犯罪博物館21.00ユーロの合計73.00ユーロが浮きます。
次がDAY 3のホーエンシュヴァンガウ城。上の城を見たあとで下の城まで回ると、麓を歩く時間がもう1時間積み上がります。2人で47.00ユーロ。3つ目のバイエルン王博物館まで含めて3館を回る組み方は、この日程では勧めません。
削らないほうがいいのはDAY 2の新市庁舎の塔です。エレベーターで上がれて、20分の枠のあいだ座る場所もある。同じ日の聖ペーター教会は300段の階段しかないので、疲れているならこちらを落として新市庁舎だけにするのが噛み合います。
定番の馬車を外した理由
ノイシュバンシュタイン城の麓から城まで上がる手段は、徒歩・シャトルバス・馬車の3つです。この行程は徒歩とシャトルバスだけで組んでいて、馬車は入れていません。
理由は時刻表がないからです。公式は馬車について「時刻表はなく、予約もできない」と書いています。つまり乗れるかどうかは着いてみないと分からず、入場時刻の決まっている券から逆算する組み方と噛み合わない。待っているあいだにツアーの集合時刻が来てしまえば、券は戻りません。
シャトルバスにも時刻表はありませんが、こちらはおよそ20分間隔で走っていて、上りの初便が8時、最終が17時30分と幅が公表されています。運賃も上り3.50ユーロ、下り3.50ユーロ、往復5.00ユーロと決まっている。同じ「時刻表のない乗り物」でも、間隔と時間帯が分かっているぶん予定に組み込めます。馬車に乗ること自体が目的なら、城の券を午後の遅い枠にして、上りの時間を丸ごと余らせてから並んでください。
宿泊エリアの選び方
この行程は4泊すべてミュンヘンです。日帰りが2本あるので、宿の場所は観光より鉄道の都合で決まります。
決め手はDAY 3の朝です。6時32分発の列車に乗るために、中央駅まで何分かかるか。旧市街のマリエン広場周辺は中央駅から歩いて15分ほどで、朝6時台なら地下鉄も動いていますが、荷物のない朝でも余裕を10分は積むことになります。中央駅の周辺に泊まれば、この10分がまるごと睡眠に回せる。
ドイツは宿泊に乗る税や地域料金の扱いが都市ごとに違い、同じ部屋代でも総額が変わります。予約画面の税金欄を部屋代と別に見て、実額を確かめてください。
予約の順番は、航空券・城の券・宿の3段です。ノイシュバンシュタイン城の券だけは日付と時刻を選んで買い、交換も取消もできないので、航空券が固まってから押さえます。宿はいちばん後で構いません。同じ「先に押さえる券と後回しでいい券を分ける」考え方はサントリーニ&アテネ5泊7日モデルプランのアクロポリスでも同じ形で出てきます。9月下旬から10月上旬はオクトーバーフェストと重なるので、この期間だけは宿を最初に取るほうが安全です。
この旅行でかかる費用
前提: 大人2人・ミュンヘンに4泊・移動は鉄道と公共バスのみ・レンタカーなし。航空券は便と時期で幅が大きすぎるため総額から外し、宿と食事も同じ日程で価格が動くので入れていません。並べたのは、日付が変わっても動きにくい公式料金だけです。1ユーロ179円で換算すると、この合計は約60,000円になります。
上表の料金はすべて 確認日 2026-09-14 の公式表示。為替は欧州中央銀行の参照レート(2026-09-11 の 178.56円)による。
内訳を割ると、交通費が129.20ユーロ、入場料が206.20ユーロ。日帰り2本のバイエルンチケット88.00ユーロが交通費の7割近くを占めています。1人用なら34.00ユーロなので、2人用44.00ユーロは1人あたり22.00ユーロ。人数が増えるほど安くなる券で、3人なら54.00ユーロ、5人でも74.00ユーロです。4人家族なら1人16.00ユーロまで下がります。
入場料の側で最も重いのが城の2館89.00ユーロです。同じ敷地にバイエルン王博物館があり、大人14.50ユーロ。3館とも入ると2人で118.00ユーロになり、この行程の入場料の半分を1日で使うことになります。私は2館までを勧めます。3館目に払う29.00ユーロより、麓を歩く時間を1時間削るほうが、この日の体力には効きます。
下げる余地が残っているのは空港の往復です。ゾーンM〜5のグループ1日券は2日で65.20ユーロ。これをルフトハンザ・エクスプレスバスの往復オンライン券(1人20.30ユーロ)に替えると2人で40.60ユーロになり、24.60ユーロ安くなります。ただしバスの所要はその日の道路次第で、S-Bahnのように時刻で読めません。着いた日の夕方に市内を動き回る予定があるなら、1日券のほうが結局は得になります。
この行程が向かないのは、4泊のうち2日を列車で使うのが惜しい人です。DAY 3とDAY 4を足すと、座席の上にいる時間だけで10時間を超えます。ミュンヘンの街そのものを味わいたいなら、ローテンブルクを落として2日を市内に振るほうが密度が上がる。逆に冬に行く人には、別の理由で向きません。ローテンブルクの市庁舎塔が土日の12時から15時しか開かず、城の閉館も16時に早まり、シャトルバスの運行も日によって変わります。
支払い手段にも注意が要ります。城の券はオンラインで買って交換も取消もできない一方、麓のシャトルバスは現金しか受け付けません。カード1枚だけで動くと、券が買えない場面とバスに乗れない場面の両方に当たります。種類の違うカードを2枚に分けて持つのに加えて、この旅は少額の現金も要る。年会費のかからない1枚を保険に足すなら、エポスカードの付帯保険と発行条件を見るところから始められます。現地発のツアーで城とローテンブルクをまとめたいなら、VELTRAで日帰りの枠を比べるという選び方もあります。
入国の手続きは、この2年で変わりました。日本国籍はシェンゲン協定により180日間で90日までビザが要りませんが、EESと呼ばれる出入国システムが2025年10月12日に段階的に始まり、2026年4月10日に完全運用へ入っています。指紋と顔写真の登録は、これから始まる話ではなく既に動いている手続きです。ETIASという電子渡航認証のほうは2026年第4四半期の開始が予定されているものの、具体的な開始日は公表されていません。渡航が年末に近いなら、予約の前に開始済みかどうかだけ見てください。
同じ中欧の都市を日数の少ない日程で回る形はプラハ3泊5日モデルプランとウィーン3泊5日モデルプランにもありますが、ミュンヘンで効くのは休館日より「日曜に店が閉まる」ほうです。滞在時間と所要は、公式の距離と一般的な見学時間から積んだ目安です。
出典: ホーエンシュヴァンガウ・チケットセンター/ミュンヘン市(muenchen.de)/ミュンヘン大聖堂/バイエルン州立宮殿庭園湖沼管理局/MVV/DB/バイエルン州交通(bahnland-bayern.de)/ローテンブルク・オプ・デア・タウバー観光局/中世犯罪博物館/ロマンティック街道/ホフブロイハウス/バイエルン州法令集(BayLadSchlG)/欧州委員会(シェンゲン・EES・ETIAS)/欧州中央銀行 参照レート / 確認日 2026-09-14 / 写真: C.Stadler/Bwag, Diliff, Kiban, Rainer Z…, Eric Kilby, Kiyokun~jawiki, Tuxyso(Wikimedia Commons・Public domain / CC BY-SA 2.0 / CC BY-SA 3.0 / CC BY-SA 4.0)








