いま買えるセール24件と締切の一覧
English
沖縄・万座毛付近の海岸線とビーチリゾート

沖縄・万座毛から望む海岸線とビーチリゾートホテル 写真: そらみみ/CC BY-⁠SA 4.0(Wikimedia Commons)

雑記公開 更新日

5日の有給休暇がもたらす経済的・精神的レバレッジと投資対効果

書いた人みるとべ編集

目次6項目
  1. まず確認: 年5日の義務は自分に当たるか
  2. 義務の残り日数を出すまでの5工程
  3. 勤続年数と週の所定労働日数で決まる付与日数
  4. 引っかかりやすいポイント
  5. 5日を取らせなかった会社と、捨てた本人に何が起きるか
  6. よく届く問い: 連続取得、繰り越し、週3日勤務
使用者に課された時季指定義務年5日年10労働日以上が付与される人が対象。管理監督者も含む

年次有給休暇が年10労働日以上与えられる労働者には、使用者が基準日から1年以内に5日ぶんの時季を定めて取得させる義務があります(労働基準法39条7項)。違反した使用者には30万円以下の罰金があり、対象となる労働者1人につき1罪として扱われます。2024年1年間の取得率は66.9%で、政府が掲げていた70%には届いていません。

まず確認: 年5日の義務は自分に当たるか

  • その年に付与された年次有給休暇の日数が10労働日以上ある
  • 正社員・契約社員・パートの別を問わない(管理監督者も対象に含まれる)
  • 基準日(雇入れから6か月経過日、以後1年ごと)から1年以内の期間を見ている
  • 自分で請求して取った日数と、労使協定で計画的に割り振られた日数を数えてある
  • 時間単位で取った分は5日から差し引けないことを踏まえている

5つすべてに当てはまれば、会社側に時季指定の義務がある状態です。条文の対象は「日数が十労働日以上である労働者に係るものに限る」という書き方で、勤務形態では絞られていません。週4日勤務でも勤続3年6か月を超えれば付与は10日になり、そこから対象に入ります。

下から見上げたヤシの木
年5日は、まとめて取っても1日ずつ取っても構わない。条文は「継続し、又は分割した」と書いている。 写真: Derk29/CC BY-SA 4.0(Wikimedia Commons)

義務の残り日数を出すまでの5工程

項目入力内容・注意点
STEP 1基準日を出す雇入れの日から起算して 6 か月を超えて継続勤務する日が最初の基準日。以後は1年ごとに区分した各期間の初日です。入社日ではありません。
STEP 2その年の付与日数を見る6か月継続勤務し全労働日の 8 割以上出勤していれば 10 労働日。以後1年ごとに 11・12・14・16・18・20日と増えます(労基法39条1項・2項)。
STEP 3比例付与に当たるか見る週の所定労働時間が 30 時間未満で、かつ週の所定労働日数が 4 日以下または年間の所定労働日数が 216 日以下なら比例付与(労基則24条の3)。日数は次の表のとおり。
STEP 4すでに取った分を引く自分で請求して取得した日数と、労使協定で計画的に割り振られた日数(計画年休)は5日から控除します(労基法39条8項)。時間単位で取った分は控除できません。
STEP 5残りを基準日から1年以内に置く使用者は時季について労働者の意見を聴かなければならず、聴いた意見を尊重するよう努めることとされています(労基則24条の6)。年次有給休暇管理簿の保存は当分の間 3 年です。

控除の扱いが効いてきます。自分から金曜を3回取り、会社の計画年休で2日が割り振られていれば、その年の5日はもう埋まっている。逆に、午前だけ・午後だけの時間単位年休を10回使っても、5日のカウントは1日も進みません。厚生労働省の特設サイトははっきり「時間単位の年次有給休暇の取得分については、確実な取得が必要な5日間から差し引くことはできません」と書いています。

勤続年数と週の所定労働日数で決まる付与日数

区分6か月1年6か月2年6か月3年6か月4年6か月5年6か月6年6か月〜
通常の労働者(週5日以上または週30時間以上)10 日11 日12 日14 日16 日18 日20 日
週4日(年169〜216日)7 日8 日9 日10 日12 日13 日15 日
週3日(年121〜168日)5 日6 日6 日8 日9 日10 日11 日
週2日(年73〜120日)3 日4 日4 日5 日6 日6 日7 日
週1日(年48〜72日)1 日2 日2 日2 日3 日3 日3 日

表の中で10日に届く位置が、そのまま年5日の義務の入口になります。週4日勤務なら勤続3年6か月、週3日勤務なら5年6か月でそこに届きます。週2日以下は6年6か月以上でも7日と3日にしかならないので、この義務の対象にはなりません。付与そのものは受けられますが、会社に取らせる義務は生じない、という違いです。

条文の表は加算日数で書かれています。労基法39条2項は「前項の日数に、次の表の上欄に掲げる区分に応じ同表の下欄に掲げる労働日を加算した有給休暇を与えなければならない」という形で、1年で1労働日、2年で2労働日、3年で4労働日、4年で6労働日、5年で8労働日、6年以上で10労働日を足す。1項の10労働日にこれを足したのが上の行です。

引っかかりやすいポイント

時効は2年のまま。賃金債権が3年になっても年休は動いていない

労働基準法115条は、賃金の請求権を5年、それ以外の請求権を2年としています。年次有給休暇の請求権は賃金ではなく「その他の請求権」に当たるので2年。繰り越せるのは前年度分までで、2年前の残日数は消えます。

混同されやすいのが、附則143条3項の経過措置です。これは「当分の間」、賃金(退職手当を除く)の請求権を3年とするもので、年休には及びません。賃金の時効が3年になったという話を聞いて、年休も3年繰り越せると考えると1年ぶんずれます。厚生労働省のリーフレットも「年次有給休暇の請求権の時効は2年であり、前年度に取得されなかった年次有給休暇は翌年度に与える必要があります」と書いています。

計画年休は5日から引けるが、時間単位年休は引けない

労使協定で取得日をあらかじめ割り振る計画的付与は、労基法39条6項で「有給休暇の日数のうち五日を超える部分」について認められています。20日持っている人なら15日まで計画に回せて、労働者が自分で請求できる分として最低5日は残す建て付けです。計画年休で与えた日数は、時季指定義務の5日から控除する必要があります。

制度がある企業は40.8%で、その日数は「5〜6日」が71.6%と最も多い。夏季や年末年始に一斉に割り当てる使い方が中心になります。自分の勤め先に計画年休があるなら、5日のうち大半はそこで消えていると考えたほうが実態に近い。自由に動かせる残りが1〜2日しかないなら、湘南の海沿いで72時間だけ過ごす組み方のように近場で完結する形に寄せるほうが収まります。

時間単位年休は別扱いです。年5日から差し引けないので、半日や数時間の取得を積み重ねても、会社側の義務は残ったままになります。

「標準報酬日額」は条文に無い語。③を選ぶなら労使協定が要る

年休中に支払われる賃金の決め方は、労基法39条9項に3つ並んでいます。①平均賃金、②所定労働時間労働した場合に支払われる通常の賃金、③健康保険法40条1項に規定する標準報酬月額の30分の1に相当する金額。①と②は就業規則その他これに準ずるもので定めておけば足ります。

③だけが構造が違います。労働者の過半数で組織する労働組合、または労働者の過半数を代表する者との書面による協定で定めたときは「これによらなければならない」。協定が無ければ選べず、あれば①②ではなく③になる。端数処理も条文にあり、5円未満は切り捨て、5円以上10円未満は10円に切り上げます。

実務で「標準報酬日額」と呼ばれることがありますが、条文にその語はありません。あるのは「標準報酬月額の30分の1に相当する金額」です。就業規則を読むときは、この言い換えがどの方式を指しているかを確かめる必要があります。

5日を取らせなかった会社と、捨てた本人に何が起きるか

会社側は罰金です。労基法120条1号が39条7項違反を掲げていて、30万円以下の罰金。厚生労働省のリーフレットは数え方まで書いていて、「罰則による違反は、対象となる労働者1人につき1罪として取り扱われます」。ただし同じ箇所に「労働基準監督署の監督指導においては、原則としてその是正に向けて丁寧に指導し、改善を図っていただくこととしています」と続きます。いきなり罰金が飛ぶ運用ではありません。

39条のうち7項以外の違反、たとえば労働者が請求した時季に与えなかった場合は119条1号で、6か月以下の拘禁刑または30万円以下の罰金と重くなります。ここは2025年6月1日施行の刑法改正で「懲役」から「拘禁刑」へ変わった部分で、2023年2月版の厚労省リーフレットはまだ懲役のまま。手元の資料が古いと、この1語がずれます。

本人の側は、金額になります。年休1日に支払われる賃金を③の方式で計算すると、標準報酬月額を30で割って端数を処理した額。5日ぶんを並べるとこうなります。

標準報酬月額30分の1(端数処理後)5日ぶん
220,000 円7,330 円36,650 円
260,000 円8,670 円43,350 円
320,000 円10,670 円53,350 円
410,000 円13,670 円68,350 円

これは支払われる賃金の額であって、残した年休が現金で戻る額ではありません。時効の2年を過ぎた日数は、そのまま消えます。

取得率の実情も出ています。令和7年就労条件総合調査(2025年12月19日公表・常用労働者30人以上の民営企業6,448社を抽出し3,820社が有効回答)によると、2024年1年間に付与された日数は労働者1人平均18.1日、取得した日数は12.1日、取得率は66.9%。いずれも1984年以降で最も高い水準です。産業別では電気・ガス・熱供給・水道業の75.2%が最も高く、宿泊業・飲食サービス業の50.7%が最も低い。企業規模別でも1,000人以上の69.0%に対して30〜99人は64.9%で、4.1ポイントの差があります。

付与18.1日に対して取得12.1日なので、平均で年6日が残っている計算になります。年5日の義務は、この6日のうち5日を制度側から押し出す仕組みです。残りの1日をどう使うかは、休む側の設計の話になります。私は、この1日を年度末まで置いておく持ち方を勧めません。使い道を決めないまま繰り越しに回り、そのまま時効で消えるのがこの1日です。

5日を月曜から金曜に並べると前後の土日が付いて9日になります。祝日が月曜に来る週を選べば、4日で同じ長さです。海外へ出るなら査証や事前申請の締切が先に来るので、たとえばインドの e-Visa は到着の4日前が申請の最終ラインで、休みを決める前に確認する順序になります。特典航空券で遠くへ出るなら、席が取れる時期は自分の休みより先に決まります。積算と発券の順序は10万マイルの使い道にまとめてあります。

よく届く問い: 連続取得、繰り越し、週3日勤務

年5日は連続して取らないといけませんか

連続である必要はありません。労基法39条1項は「継続し、又は分割した十労働日の有給休暇を与えなければならない」と書いていて、分割を前提にしています。1日ずつ5回でも義務は満たされます。まとめて9連休を作るのは、制度上の要請ではなく休む側の設計です。

使わなかった分は何日繰り越せますか

前年度分までです。労基法115条により年休の請求権の時効は2年で、2年前の残日数は消滅します。勤続6年6か月以上で20日付与される人なら、前年度の残りを足して最大40日を持てる計算になりますが、そこが上限で、それ以上は積み上がりません。

週3日勤務のパートでも年5日の対象になりますか

勤続5年6か月を超えると対象になります。比例付与の表で週3日勤務の付与日数が10日に届くのがその時点だからです(5年6か月で10日、6年6か月以降は11日)。週4日勤務なら3年6か月で10日に届くので、そこから対象。週2日以下は最大でも7日と3日で、年5日の義務は生じません。

SOURCES

出典: 上の原典ブロック / 確認日 2026-09-14 / 写真: Derk29(Wikimedia Commons・CC BY-SA 4.0) / アイキャッチ写真: そらみみ/CC BY-SA 4.0(Wikimedia Commons)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 ※ が付いている欄は必須項目です

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)

締切が近いほかのセール