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青春18きっぷ四国ローカル線の旅と日本のローカル列車風景
旅行術公開 更新日

青春18きっぷ四国ローカル線旅攻略⁠|予讃線・土讃線絶景ルート

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目次8項目
  1. 旅程表
  2. DAY 1 瀬戸内の海線を選んで、夕方を下灘に置く
  3. DAY 2 予土線に1日を使う。ここだけJRの外へ出る
  4. DAY 3 渓谷を北へ抜けて、徳島に寄ってから高松へ帰る
  5. 旅程の変更案
  6. 定番の栗林公園と桂浜を外した理由
  7. 宿泊エリアの選び方
  8. この旅行でかかる費用
2人分のきっぷ代(青春18きっぷ 3日間用 ×2)20,000円内訳と確認日は末尾の費用表

高松を起点に松山・高知・徳島を回って高松へ戻る2泊3日。特急は使わず、普通と快速の普通車自由席だけで一周します。きっぷは1人1枚の青春18きっぷ3日間用で、2人分20,000円。乗る距離が伸びても交通費は増えません。増えるのは、予土線に乗る日の土佐くろしお鉄道の運賃だけです。

旅程表

午前午後夜
DAY 1高松 → 予讃線で西へ伊予市で海線へ入り下灘駅松山着・道後温泉本館
DAY 2松山 → 宇和島予土線で四万十川沿いを窪川へ高知着・ひろめ市場
DAY 3高知 → 土讃線で大歩危・小歩危阿波池田 → 徳島阿波おどり会館 → 高松へ戻る

DAY 1瀬戸内の海線を選んで、夕方を下灘に置く

動線の意図: 予讃線の伊予市から先は、内陸を抜ける新線と海沿いを走る旧線(海線)に分かれる。所要は海線のほうが長いが、この旅の目的は移動ではなく車窓なので、遅いほうを選ぶ。

午前 — 高松を出る前に食料を積む

高松駅から予讃線の普通列車で西へ向かいます。この日のうちに松山まで行くので、乗っている時間が長い。四国の普通列車は車内販売がなく、無人駅も多いので、飲み物と食べ物は高松で積んでおきます。讃岐うどんの店は駅前に朝から開いている店があり、乗る前に1杯入れておくと午後まで持ちます。

座る側も先に決めておきます。伊予市から先の海線では進行方向の右側に伊予灘が広がるので、松山行きなら右側の窓際。ホームで列車を待つ位置を1両ぶん前後させるだけで、座れる確率が変わります。

午後 — 伊予市で乗り換えて海線へ入る

予讃線は伊予市駅の先で2つに分かれます。内子を経由して短絡する新線と、伊予長浜を回って海沿いを走る海線。特急はすべて新線を通るので、海線に入るには普通列車を選ぶしかありません。青春18きっぷで動く旅では、そもそも特急に乗らないので、この選択が自然に取れます。

経路走るものきっぷの追加向く人
海線(伊予長浜まわり)普通列車のみなし(18きっぷで完結)下灘駅で降りたい人。伊予灘の車窓が目的の人
新線(内子まわり)普通列車・特急普通ならなし雨の日。松山に早く入って湯に時間を使いたい人
特急(新線経由)特急のみ乗車券+特急券を別途購入初日に遅れが出て、その日のうちに松山へ入りたい人

3行目を最初から選択肢に入れておくのが、この旅のコツです。青春18きっぷは特急に乗れませんが、乗車券と特急券を別に買えば特急に乗ること自体はできます。1日を丸ごと失いそうなときだけ使う保険で、きっぷを捨てる必要はありません。制度の細かい条件は青春18きっぷの期間・値段と連続ルールにまとめてあります。

下灘駅(予讃線・海線)列車1本ぶん、1〜2時間

見どころ: ホームと伊予灘のあいだに道路も建物もなく、ベンチに座ると視界の下半分が海になります。夕方の光が水面に落ちる時間帯がいちばん強い。無人駅なので改札はなく、青春18きっぷは降りるときに何もせず、次に乗る列車で運転士に見せます。

実用tip: 列車の本数が少ないので、降りると次の1本まで1〜2時間空きます。これは待ち時間ではなく滞在時間として計画に入れる。駅前にコーヒーを出すスタンドがありますが、営業日は決まっていないので、飲み物は持って降りたほうが確実です。

路線
JR予讃線(伊予市〜伊予長浜の海線区間)
改札
無人駅・改札機なし
狙う時間
日没の1時間前から

夜 — 松山に着いたら、まず湯に入る

松山駅から道後温泉までは伊予鉄道の市内電車で、ここは青春18きっぷの対象外なので別に運賃がかかります。JRだけで完結しない区間が1日目に1つある、と覚えておいてください。

道後温泉本館60分(神の湯入浴のみ)

見どころ: 料金は入る場所で5段階に分かれます。いちばん軽い「神の湯入浴のみ」が大人700円で6:00〜23:00(札止22:30)、利用時間60分。二階席の休憩と貸浴衣が付く「神の湯入浴+二階席休憩」が大人1,300円で6:00〜22:00。霊の湯と又新殿の自由観覧まで入る「霊の湯二階席休憩」が大人2,000円、三階個室なら2,500円です。

実用tip: 列車が遅れて到着が22時を回りそうな日は、23時まで開いている「神の湯入浴のみ」だけが残ります。到着時刻が読めない旅なら、最初から700円のコースで組んでおくほうが確実。又新殿のガイド付き観覧は大人500円で、1日の回数が決まっています。

料金
神の湯入浴のみ 大人700円/小人350円
営業時間
6:00〜23:00(札止22:30)
3館周湯チケット
大人1,440円・販売日とその翌日の2日間有効

道後温泉本館・椿の湯・飛鳥乃湯泉の3つを回るなら、通常料金より2割安い「道後温泉3館周湯チケット」が大人1,440円で出ています。有効期限は販売日とその翌日の2日間なので、松山に1泊する行程なら翌朝にもう1つ入れる。ただしこの旅は2日目の朝に宇和島へ向かうので、朝風呂を入れると出発が1本遅れます。

DAY 2予土線に1日を使う。ここだけJRの外へ出る

動線の意図: 予土線は本数が極端に少なく、乗り継ぎが1本崩れると高知に着けない。この日は観光を足さず、列車に乗ることそのものを予定にする。

午前 — 松山から宇和島へ、南予を下る

松山駅から予讃線で宇和島へ。ここは内陸の山あいを抜ける区間で、海線とは車窓の性格が変わります。宇和島で予土線に乗り換えますが、接続の本数が少ないので、松山を出る列車を1本早めるだけで宇和島での待ち時間が1時間以上変わることがあります。時刻はJR四国の公式時刻表で、乗る日のダイヤを確認してください。

午後 — 四万十川に沿って窪川へ

予土線(北宇和島〜若井)乗車そのものが目的・半日

見どころ: 江川崎から先で線路が四万十川に寄り、欄干のない沈下橋が何度も窓の外に現れます。海洋堂ホビートレイン、清流しまんと号といったテーマ車両が入る日もあり、車内の見た目が変わる。速度が遅いぶん、川の色と橋の形がはっきり見えます。

実用tip: 窪川〜若井の1区間は土佐くろしお鉄道の線路で、青春18きっぷでは乗れません。予土線の列車は窪川まで直通するので、窪川から乗る場合はこの区間の運賃を別に払います。車内か駅で精算するので、小銭を用意しておく。「JRの線路を走っている列車だから大丈夫」と思い込むと、ここで止まります。

本数
時間帯によっては1日数本
別払い
窪川〜若井間(土佐くろしお鉄道 中村線)
車内
売店・自販機なし。飲み物は乗る前に

窪川で土讃線に乗り継いで高知へ向かいます。ここまでで、この旅でいちばん本数の少ない区間を越えたことになる。3日間のうちで最も緊張するのがこの午後で、逆に言えばここさえ抜ければ後は本数が増えます。

夜 — 高知で1日の疲れを落とす

高知駅から市街のひろめ市場までは、とさでん交通の路面電車か徒歩。市場は複数の店が同じ卓を囲む形式で、1人でも入りやすい代わりに席の確保が先です。カツオのたたきは塩で食べる出し方があり、タレとは別物として頼めます。

ひろめ市場(高知市)60〜90分

見どころ: 屋根のある区画に飲食店と物販が混在し、買ったものを共用の卓で食べる形式。店ごとに会計が別なので、カツオのたたきを1軒、天ぷらを別の1軒、酒をまた別の1軒、という分け方になります。列車で2日動いた体には、席に座って複数の店を回れる構造が効く。

実用tip: 先に席を取ってから買いに行くのが順番です。荷物を置いて確保する人が多いので、大きい荷物があるなら宿に置いてから来る。翌朝の土讃線は本数が限られるので、飲みすぎると3日目の大歩危を寝て過ごすことになります。

行き方
高知駅からとさでん交通の路面電車、または徒歩
会計
店ごとに別。現金を分けて持つ
翌朝
土讃線の始発に合わせるなら深酒しない

ここまでで2日目が終わります。移動に使った時間の割に、見たものは車窓と川と市場だけ。それでいい、と思える人にこの行程は向いています。

DAY 3渓谷を北へ抜けて、徳島に寄ってから高松へ帰る

動線の意図: 最終日は高松へ戻る時刻が決まっている。観光を足せるのは徳島の1か所だけなので、時刻の決まっている阿波おどり会館の公演に合わせて逆算する。

午前 — 大歩危・小歩危を車窓から見る

高知駅から土讃線で北上すると、吉野川に沿って大歩危・小歩危の渓谷に入ります。列車は川面より高い位置を走るので、見下ろす角度で岩と水が並ぶ。大歩危駅で降りて遊覧船に乗る組み方もありますが、この行程では戻りの本数が足りず、降りると徳島に届きません。車窓で済ませると決めるほうが、この日は成立します。

大歩危・小歩危(土讃線)車窓で20〜30分

見どころ: 吉野川がV字に削った谷で、水面はエメラルドに近い緑。線路はトンネルと橋を繰り返すので、視界が開ける時間は細切れです。連続した景色ではなく、トンネルを抜けるたびに現れる断片として見る場所だと思ったほうがいい。

実用tip: 高知から阿波池田へ北上する向きなら、進行方向の左側に川が寄る区間が長い。遊覧船に乗るなら大歩危駅で降りて往復しますが、次の普通列車まで待つ時間を足すと、この日の徳島が消えます。船に乗るなら2泊3日ではなく3泊4日に組み直す前提です。

区間
JR土讃線 大歩危〜小歩危
乗り換え
阿波池田で徳島線へ
座る側
高知→阿波池田なら左側

阿波池田までの区間は、写真を撮るなら手前の小歩危のほうが水面に近い。ただしどちらも駅名の由来どおり足場の悪い谷で、線路際に降りられる場所はありません。車内から狙うしかない景色です。

午後 — 阿波池田で乗り換え、徳島へ

阿波池田で徳島線に乗り換えて徳島へ。土讃線をそのまま北へ抜けると香川へ出てしまうので、ここが四国一周の折り返し点になります。徳島駅からは阿波おどり会館まで徒歩圏です。

阿波おどり会館昼公演40分・夜公演50分

見どころ: 専属連「阿波の風」による昼公演が1日4回、11:00・14:00・15:00・16:00で各40分。大人1,300円、小中学生700円。夜は有名連が交代で出る20:00からの公演が1回50分で、大人1,600円、小中学生800円。どちらも体験コーナーがあり、客席は250席です。

実用tip: 高松へ戻る最終の普通列車を考えると、この行程で取れるのは昼公演の16:00です。夜公演の20:00を選ぶと徳島泊になり、2泊3日が3泊4日に変わります。休館日は2月・6月・9月・12月の第2水曜(祝日なら翌日)と12月28日〜1月1日。9月に行くなら第2水曜だけ外してください。

昼公演
11:00・14:00・15:00・16:00/大人1,300円
夜公演
20:00〜/大人1,600円
休館日
2・6・9・12月の第2水曜、12/28〜1/1

徳島から高松へは高徳線で戻ります。夜は徳島ラーメンを1杯入れてから乗る手もありますが、最終の本数を先に確かめてから決めてください。ここで1本落とすと、3日目の宿が必要になります。

旅程の変更案

雨の日の組み替え

下灘駅は雨だと成立しません。ホームに屋根のある部分が限られ、海も灰色になるので、写真も記憶も残らない。雨の予報が出たら1日目は海線を捨てて新線経由で松山へ入り、浮いた時間を道後温泉の上位コースに回します。2,000円の霊の湯二階席休憩なら、貸浴衣と休憩室が付いて90分。雨の夕方を屋内で埋める使い方としては、下灘で濡れて待つより満足度が高い。

列車が1本崩れたら

いちばん危ないのは2日目の予土線です。宇和島での接続を1本落とすと、次が数時間後で、その日のうちに高知へ着けなくなります。落としたと分かった時点で、予土線を諦めて宇和島から松山へ戻り、松山泊にして3日目を高知直行に組み替える。あるいは、その区間だけ特急券と乗車券を別に買って先へ進む。青春18きっぷは特急に乗れませんが、乗車券と特急券を別途買えば乗れます。1区間だけの出費で1日を救えるなら、そちらのほうが安い判断です。

疲れた時の妥協案

ロングシートに3日間座り続けると、2日目の夜に腰と肩が動かなくなります。そのときは3日目の徳島を丸ごと落として、高知から土讃線でまっすぐ高松へ戻る。四国一周は成立しなくなりますが、阿波おどり会館の1,300円と徳島での乗り換え1回が消え、到着が数時間早まります。一周という形にこだわるほど、最終日に無理が出る行程です。

定番の栗林公園と桂浜を外した理由

高松の栗林公園も高知の桂浜も、四国の旅行記事では必ず出てきます。この行程では両方外しました。栗林公園は高松駅から市内電車とバスで往復1時間以上、桂浜は高知駅からバスで片道30分以上かかり、どちらも列車の乗り継ぎのあいだに挟むには長すぎます。1日目の午前を栗林公園に使うと、伊予市から海線に入る列車に間に合いません。

外すと決めたぶん、車窓と湯と公演に時間を寄せています。青春18きっぷの旅は、目的地を増やすほど乗り継ぎの余裕が削れて、結局どこも慌ただしくなる。名所を回りたいなら、きっぷを使わず特急で移動する行程のほうが向いています。

宿泊エリアの選び方

到着時刻が読めない旅なので、宿に求める条件は2つに絞れます。駅から歩けること、そして大きい風呂があること。普通列車に1日乗った体は、シャワーだけでは戻りません。

道後温泉(1泊目)本館の朝湯に入りたい。市内電車の終点で迷わない。松山駅から市内電車
松山駅・大街道(1泊目の代案)翌朝の宇和島行きを1本早めたい。乗り換えを減らしたい。駅徒歩圏
高知駅前(2泊目)予土線が遅れても歩いて入れる。翌朝の土讃線が始発から使える。駅徒歩5分圏

2泊とも駅前でいいのか、1泊目だけ温泉地に振るのかは、朝の使い方で決めます。道後温泉本館は6:00から開くので、朝湯に入ってから松山駅へ戻る動きが物理的には成立する。ただし市内電車の所要と待ちを足すと、駅に着くのが30分は遅くなります。2日目の予土線の接続に余裕がない日は、この30分が致命傷になる。

高知は逆で、2泊目は駅前に寄せる一択です。予土線と土讃線を乗り継いで着く日なので、到着が読めない。駅から歩ける宿なら、遅れても宿までの足を探さずに済みます。3日目の土讃線も高知駅発なので、朝の移動もゼロ。温泉地に泊まりたい気持ちは分かりますが、この行程で2泊目に移動を足すのは割に合いません。

1泊目を道後にするか松山駅前にするかで、2日目の出発が変わります。道後は本館が6:00から開くので朝湯に入れますが、松山駅へ戻る市内電車の時間が要る。2日目に予土線の接続を1本早めたいなら、駅前に泊まって朝湯を諦めるほうが合理的です。両方を取ろうとすると、朝の20分が足りなくなります。

この旅行でかかる費用

日数を延ばす選択肢も置いておきます。5日間用は12,050円で1日あたり2,410円。3日間用より1日単価が約920円安く、5日連続で動けるなら総額の効率は上がります。四国一周に2日足すなら、松山で1日、高知で1日を観光に使う形になりますが、そうすると「移動しない日」が生まれて1日分のきっぷが遊ぶ。5日間用が効くのは、四国のあとに本州へ渡って移動を続ける行程です。

2人・2泊3日で、宿泊費と食事代を除いた実費です。青春18きっぷは1枚につき1人で、譲渡も貸与もできないので、2人なら2枚買います。3日間用は大人・子ども同額で、1日あたりに直すと約3,333円。四国の普通運賃で1日3,333円を超える距離を毎日走るなら、きっぷのほうが安くなります。

支払い単位支払先2人分備考
青春18きっぷ 3日間用 ×2枚JR20,000 円1枚10,000円・1枚につき1人・1日あたり約3,333円
道後温泉本館 神の湯入浴 ×2人道後温泉本館1,400 円大人700円・利用時間60分
阿波おどり会館 昼公演 ×2人阿波おどり会館2,600 円大人1,300円・16:00の回
予土線 窪川〜若井 ×2人土佐くろしお鉄道当日精算青春18きっぷの対象外。車内か駅で支払う
松山駅〜道後温泉 往復 ×2人伊予鉄道当日精算市内電車はJRではないため別払い
合計(宿泊・食事・私鉄運賃を除く)24,000 円1人あたり12,000円

上表の料金はすべて 確認日 2026-09-14 時点の公式表示。青春18きっぷの価格は2026年夏季分(3日間用10,000円・5日間用12,050円)による。

青春18きっぷは発売ごとに利用期間が決まっていて、2026年夏季分は7月18日から9月8日まででした。発売は7月3日から9月6日まで、5日間用は9月4日まで。冬季分は別に設定されるので、行く時期が決まったら発売と利用の期間を先に確かめてください。期間の外に出た日は1日も使えません。制度そのものの読み方は青春18きっぷの期間・値段と連続ルールにまとめてあります。

この行程で元が取れるかは、1日あたり3,333円の線で決まります。高松から松山、松山から高知、高知から徳島を経て高松へ。いずれも普通運賃で3,000円台に届く距離なので、3日とも線を超えます。逆に、1日目だけ乗って2日目を松山の市内観光に使うと、その日の3,333円は丸ごと無駄になる。連続日数制のきっぷは「移動しない日」を作れません。観光日を挟みたいなら、きっぷを使わず区間ごとに乗車券を買うほうが安く済みます。

時間の収支も見ておきます。3日間で列車に乗っている時間が、起きている時間の半分を超えるのがこの行程の性格です。DAY 2 の予土線は乗ること自体が目的なので、朝から夕方まで列車と駅にいる。DAY 1 と DAY 3 は午前が移動、午後と夜に1か所ずつという配分で、どの日も観光は1〜2か所が上限になります。「四国を一周して名所も回る」ではなく「四国を一周する過程で名所に1つずつ寄る」と読み替えてください。

払い戻しの条件も先に知っておく価値があります。未使用なら手数料220円を引いた9,780円(3日間用)が戻りますが、一度でも改札を通して使い始めたら払い戻しはできません。使い始めたあとに列車が運休になった場合も、原則として対象外です。台風の時期と夏季分の利用期間はまるごと重なるので、利用開始日を決める前に週間予報を見る。開始前なら払い戻して仕切り直せます。

改札の通り方も変わりました。いまは磁気券として自動改札に投入します(ICのようにタッチはしません)。無人駅は改札機自体がないので、有人駅で見せるかワンマン列車の運転士に提示する。四国の普通列車は無人駅が続くので、実際に自動改札を通るのは高松・松山・高知・徳島くらいです。2024年冬の発売分から「好きな日に5回」の回数制が廃止され、利用開始日から連続で消化する形になりました。この行程が3日間用でぴったり収まるのはそのためで、飛び石で週末だけ使う組み方はもうできません。使い始めたあとの払い戻しもできないので、台風の時期は開始日を決める前に週間予報を見ます。

この行程が向かないのは、名所を数多く回りたい人と、到着時刻を確定させたい人です。乗り継ぎが1本崩れると後ろが全部ずれるので、3日目の夜に予定を入れている人にも勧めません。同じ「乗ること自体を目的にする」旅でも、日帰りで済ませたいなら東京発の日帰り絶景のほうが組みやすい。四国の外で2泊3日を組むなら金沢・加賀温泉2泊3日が、移動と滞在の比率が逆の見本になります。

出典: JR東日本「青春18きっぷ」/道後温泉本館 利用料金・営業時間/阿波おどり会館 ご利用料金/土佐くろしお鉄道 の各公式サイト / 写真: Sunport1216/CC BY-SA 4.0(Wikimedia Commons) / 確認日 2026-09-14

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