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JR北海道の『どこ行く?平日パス』で日帰りはどこまで届くか⁠|1日5,000円・特急指定席2回の条件で組む

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目次11項目
  1. 旅程表
  2. DAY 1 札幌から函館へ ― 噴火湾を周回する日帰り318キロの鉄路
  3. 札幌起点の日帰り候補4ルートの到達限界比較
  4. 特急指定席2回枠の配分
  5. えきねっと限定発売の購入手順と受取時の実務注意点
  6. 晩秋の北海道特急旅における防寒対策と必携装備
  7. 車内設備と長距離移動を支える車内環境の実態
  8. 旅程の変更案
  9. 定番の函館山夜景鑑賞を外した理由
  10. 札幌駅周辺での前泊・後泊拠点の選び方
  11. この旅行でかかる費用
日帰り1人分(パス代・市電・五稜郭タワー。食事代は別)
6,760
円
内訳と確認日は記事末尾の費用表に記載
札幌駅を起点に平日限定の乗り放題きっぷ『どこ行く?平日パス』(1日間用5,000円)で特急指定席2回分を往復に充てると、乗車券と指定席特急券で往復19,540円かかる札幌〜函館の日帰りが、市電と五稜郭タワーを足しても6,760円(食事代を除く)で収まります。

旅程表

午前 午後 夜
DAY 1 札幌駅 6時00分発 特急北斗2号(指定席1回目) → 函館駅 9時29分着。函館朝市で海鮮丼、ベイエリア金森赤レンガ倉庫を散策 市電で五稜郭公園へ移動、五稜郭タワー展望台から稜線を確認。ラッキーピエロで昼食 函館駅 18:43発 特急北斗21号(指定席2回目) → 札幌駅 22:41着。車内で駅弁・ハセガワストアのやきとり弁当

DAY 1札幌から函館へ ― 噴火湾を周回する日帰り318キロの鉄路

動線の意図: 札幌と函館を結ぶ片道約318キロを日帰りで走破するため、特急指定席の利用枠2回を「往路の朝一番列車」と「復路の最終上り特急」に集中配分し、函館現地での滞在時間を約9時間確保する設計にしています。

午前: 札幌発 特急北斗で南下し函館朝市と赤レンガ倉庫へ

札幌駅の早朝6時00分、1日間用5,000円のフリーパスを改札機に通して特急北斗2号の普通車指定席に乗り込みます。平日早朝の車内はビジネス客と長距離移動の旅行者が混ざり合い、静かな立ち上がりを見せます。札幌を出た列車は新札幌、南千歳、苫小牧と停車しながら太平洋側へと抜け、白老と登別を通過して東室蘭に停車します。キハ261系の座席には窓側に電源コンセントが備わっており、長時間の移動でもスマートフォンのバッテリーを気にせず移動時間を過ごせます。

特急北斗の普通車指定席を予約する際、下り列車(函館行き)では進行方向左側のA席、上り列車(札幌行き)では進行方向右側のD席を選択すると、内浦湾の海岸線や駒ヶ岳の山容を車窓正面に捉えることができます。反対側の座席を指定した場合は山側の防風林や丘陵地が視界の大半を占めるため、車窓風景を重視する場合はえきねっとのシートマップ上で海側座席をピンポイントで確保することが満足度を大きく左右します。

東室蘭を過ぎると、列車は内浦湾(噴火湾)の海岸線に沿って弧を描くように南西へ進路を取ります。長万部駅の手前では海越しに有珠山や昭和新山が遠望できる区間があり、朝の光を受けた穏やかな水面が車窓いっぱいに広がります。長万部を過ぎると八雲、森と停車し、森駅を通過する前後では内浦湾越しに秀峰・駒ヶ岳の鋭い山容が間近に迫ってきます。晩秋の澄んだ空気の中で見る駒ヶ岳の姿は息を呑む美しさです。

大沼公園駅を抜けると新函館北斗駅に停車し、北海道新幹線の高架橋をくぐって終点の函館駅には定刻の9時29分に滑り込みます。所要時間は3時間29分。長時間の乗車となりますが、指定席を確保しているため座席移動のストレスや混雑による立ち席の懸念はありません。

JR北海道の特急列車が海岸線を走行する車窓風景
噴火湾沿いを南下するJR北海道の特急北斗

函館駅の改札を出たら、西口から徒歩2分の距離にある函館朝市へ直行します。午前10時台の函館朝市は、早朝のピークを過ぎて比較的通路が歩きやすい時間帯に入ります。どんぶり横丁市場には海鮮丼を提供する店舗が連なっており、ウニ、イクラ、ホタテ、サーモンを乗せた小ぶりな丼を注文して早めの腹ごしらえを済ませます。鮮度の高い魚介類を少量ずつ味わい、午後の街歩きに備えてエネルギーを補給します。

函館朝市で提供される秋の味覚として、活イカの刺身は注文が集中する名物です。水槽から揚げたばかりのスルメイカをその場で捌くイカソーメンは、透明感とコリコリとした歯ごたえが際立ち、生姜醤油で味わうと旅の疲労が一気に吹き飛びます。また、朝市の各店舗では自家製イクラの醤油漬けも並んでおり、熱々の白米とともに味わう海鮮の滋味は、早朝から3時間半ほど列車に揺られてきた労苦を十分に報いてくれます。

函館朝市で提供される新鮮な海鮮丼
函館朝市の海鮮丼(撮影場所: 函館市若松町)
函館朝市 どんぶり横丁市場所要 50分

見どころ: 函館近海で水揚げされたイカやホタテ、イクラなどの海産物を扱う約20店舗が集結する飲食街。

実用tip: 朝市の営業は14時頃に終了する店舗が多いため、午前10時の到着直後に訪れるのが鉄則です。

住所
北海道函館市若松町
営業時間
6時00分〜14:00(店舗により異なる)
公式
函館朝市協同組合連合会 ↗

朝食を済ませた後は、海岸通りに沿って徒歩約15分の金森赤レンガ倉庫へ向かいます。函館港のウォーターフロントに明治期の赤レンガ倉庫群が立ち並ぶエリアで、海風を感じながら歴史的建造物の外観を鑑賞します。ショッピングモールとして再生された内部にはガラス工芸品や洋菓子店が並んでいますが、日帰り旅では荷物を増やさないよう、目視での散策と外観の撮影に重点を置きます。秋の深まりを感じる北海道の旅程設計については日本の紅葉の見頃ガイドでも時期ごとの見どころが整理されています。

金森赤レンガ倉庫の周辺からは、函館山の端正な山裾や、函館港に係留されている青函連絡船記念館摩周丸の船体が視界に入ります。かつて本州と北海道を結ぶ大動脈として機能した連絡船の歴史に思いを馳せつつ、港町の開放的な雰囲気を味わいます。赤レンガ倉庫群からさらに西へ進むと八幡坂などの元町エリアが広がっていますが、坂道の登り降りには相当の体力と時間を消費するため、日帰り日程では坂下からの景観確認に留め、速やかに市電電停へと向かう判断が賢明です。

午後: 函館市電で五稜郭へ移動し特別史跡とタワー展望

赤レンガ倉庫の散策を終えたら、市電の「十字街」電停から湯の川行きの函館市電に乗車し、「五稜郭公園前」電停まで移動します。市電の所要時間は約25分、運賃は大人290円(営業キロ4.3km)です。レトロな路面電車に揺られながら、坂の街から市街地の中央部へと街並みが移り変わる様子を眺めます。函館市電では交通系ICカード(Kitaca、Suica等)がそのまま利用できるため、小銭を用意する手間を省いてスムーズに乗降できます。

五稜郭公園前電停で下車し、北へ徒歩約10分進むと、高さ107メートルの五稜郭タワーが姿を現します。エレベーターで展望フロアに上がると、眼下に星形要塞の完全な稜線が一望のもとに広がります。10月下旬から11月上旬にかけては濠沿いの木々が紅葉に染まり、星形の外郭線が鮮やかに浮かび上がる絶景が広がります。

五稜郭タワーの1階アトリウムには、ガラス張りの吹き抜け空間にベンチやカフェスタンドが整備されており、散策前後の小休止スポットとして機能します。アトリウム内には土方歳三のブロンズ像が建立されており、記念撮影を行う旅行者の姿が絶えません。売店エリアでは函館銘菓である五勝手屋羊羹やスナッフルスのチーズオムレットなども販売されており、五稜郭散策と合わせて手土産の選定を行う動線としても重宝します。

五稜郭タワー周辺の歴史的建造物と街並み
特別史跡五稜郭の街並み(撮影場所: 函館市五稜郭町)
五稜郭タワー展望台所要 60分

見どころ: 日本初の西洋式城郭である星型要塞の全景を全面パノラマで見渡せる展望施設。

実用tip: 展望フロアには幕末の箱館戦争の歴史をジオラマで紹介する展示があり、展示解説を追うと理解が深まります。

住所
北海道函館市五稜郭町
営業時間
9:00〜18:00
料金
大人展望料金 1,200円
公式
五稜郭タワー公式サイト ↗

タワー展望を終えた後は、五稜郭公園の一の橋を渡って城郭内部へと足を踏み入れます。中央に復元された箱館奉行所の美しい入母屋造りの屋根を眺め、土塁の上を歩いて独特の稜線構造を内側から観察します。秋の心地よい空気の中、静まり返った濠の内側を散策することで、幕末の歴史の息吹を実感します。堀の周りは一周約1.8キロメートルの遊歩道となっており、地元市民の散策路としても親しまれています。

遅めの昼食には、五稜郭タワーのすぐ正面に位置するラッキーピエロ五稜郭公園前店へ向かいます。函館のご当地バーガーとして知られる「チャイニーズチキンバーガー」とポテトを注文します。甘辛いタレが絡んだ大ぶりの鶏唐揚げとシャキシャキのレタスが特注バンズに挟まれており、歩き回った体に満足感のあるボリュームを提供してくれます。店内は独特の装飾テーマで統一されており、観光客で賑わいを見せています。

夜: 函館駅への帰還と特急北斗最終便での札幌折り返し

昼食と五稜郭の散策を終えた時点で時刻は16時30分を回ります。日没の早い北海道の晩秋では、この時間帯から急速に薄暮が深まり、冷え込みが厳しくなってきます。再び市電に乗り、「五稜郭公園前」から「函館駅前」まで約17分で戻ります。

函館駅に戻った後は、駅構内やおみやげ街道で帰路の準備を進めます。函館駅の名物駅弁である「鰊みがき弁当」や、地元で絶大な支持を集めるハセガワストアの「やきとり弁当」をテイクアウトします。注文を受けてから焼き上げる豚精肉の香ばしいタレの香りが食欲をそそります。駅構内の売店では北海道銘菓や地酒も揃っており、家族や同僚への手土産を短時間で買い揃えることができます。

18時43分発の特急北斗21号(函館発札幌行きの最終の特急)の普通車指定席に改札から乗り込みます。この指定席が、『どこ行く?平日パス』に付帯する2回目の指定席枠となります。札幌駅到着は22時41分。約3時間58分の帰路では、温かい駅弁を座席テーブルに広げて夕食を楽しみ、車窓の闇の中に時折現れる街明かりを眺めながら静かに疲れを癒します。全国の主要ルートを比較したい場合はみるとべのモデルプラン一覧も参考になります。

札幌起点の日帰り候補4ルートの到達限界比較

『どこ行く?平日パス』は1日間用が5,000円(2日間用は8,000円)ですが、指定席に乗れる回数が1日間用では2回までという制約があります。JR北海道の在来線特急は2026年春から道内すべてが全車指定席になったので、札幌〜函館の北斗、札幌〜帯広のとかち、札幌〜釧路のおおぞら、札幌〜旭川のカムイ・ライラックのどれに乗っても、往復で2回の枠を使い切ります。

したがって、全席指定席の特急を利用する場合は、往復で2回分の指定席枠を完全に使い切ることになります。この制約の下で、札幌駅を起点として日帰りがどこまで成立するのか、4つの主要ルートを比較検証します。

ルート名 往復所要時間 現地滞在時間 通常の往復(乗車券+指定席特急料金) 日帰りの評価
函館日帰りルート 約7時間30分 約9時間15分 19,540円(北斗指定席) 新幹線接続拠点まで到達可能。滞在時間と費用対効果のバランスが最も優れる
帯広日帰りルート 約5時間20分 約10時間 16,240円(とかち指定席) 十勝平野のグルメ・スイーツ巡りに最適。乗車時間が短く体力的に最も余裕がある
釧路日帰りルート 約8時間25分 約5時間15分 20,640円(おおぞら指定席) 道東の拠点まで到達可能だが、片道4時間を超えるため現地滞在がやや慌ただしい
旭川・美瑛ルート 約3時間 旭川着7時56分(ライラック1号)から夜まで取れる 10,880円(カムイ・ライラック指定席) 全車指定席なので枠2回は往復で使い切る。乗車時間が最も短く、現地で動ける時間は最長

パス代5,000円との差が最も大きいのは釧路の15,640円で、函館は14,540円、帯広は11,240円、旭川は5,880円です。函館は片道9,770円の乗車券と指定席特急券が、往復でパス1枚の5,000円に収まります。差額は、往復の乗車券と指定席特急券の合計からパス代5,000円を引いた額です。函館は19,540円から5,000円を引いて14,540円、帯広は16,240円から引いて11,240円、釧路は20,640円から引いて15,640円、旭川は10,880円から引いて5,880円になります。いずれも1日間用の5,000円で、指定席2回を往復に使った場合の計算です。

帯広ルートの具体的タイムテーブルと行動設計

帯広ルートを選択する場合、札幌駅を6時48分に出発する特急おおぞら1号(指定席1回目)に乗車します。南千歳から石勝線に入り、夕張山地を越えて十勝平野へと抜ける山岳路線を疾走します。帯広駅到着は9時18分で、片道所要時間は2時間30分です。札幌〜函館間に比べて乗車時間が約1時間短いため、身体的な疲労度は格段に軽減されます。

帯広駅到着後は、駅前周辺に集積する十勝名物の豚丼専門店へ向かいます。老舗店で肉厚の豚ロース肉と秘伝の甘辛ダレが絡む豚丼を味わった後、徒歩圏内にある六花亭帯広本店へ立ち寄ります。賞味期限が3時間と言われる限定スイーツ「サクサクパイ」を堪能し、十勝スイーツの洗練された味わいに触れます。午後には世界で唯一のばんえい十勝(帯広競馬場)を訪れ、巨大な輓馬が鉄そりを引いて障害を越える迫力あるレースを観戦できます。

復路は帯広駅を19時15分に出発する特急とかち10号(指定席2回目)に乗車し、札幌駅には22時05分に戻ります。現地での滞在時間は9時間57分に及び、日帰りでありながら食事・買い物・観光を極めて余裕を持って消化できる点が最大の美点です。

釧路ルートの到達限界とタイムマネジメント

道東の主要都市である釧路への日帰りは、鉄路での移動距離が片道約348キロメートルに達する極限プランとなります。札幌駅を6時48分に出発する特急おおぞら1号(指定席1回目)に乗車し、石勝線から根室本線を東進して釧路駅には10時56分に到着します。片道所要時間は4時間08分です。

釧路駅到着後は、徒歩5分の距離にある和商市場へ直行します。ご飯の入った丼を手に持ち、市場内の各店舗で好みの刺身(サンマ、サケ、イクラ、ツブ貝など)を一切れずつ購入して盛り付ける「勝手丼」を昼食として楽しみます。その後、幣舞橋まで歩いて釧路川河口の雄大な風景を眺め、市内中心部の散策を進めます。

釧路駅19時00分発の特急おおぞら12号に乗れば現地の滞在は約8時間になりますが、札幌駅に着くのは22時59分で、翌日への負担が重くなります。16時12分発の特急おおぞら10号(札幌駅20時29分着)では、現地での滞在は約5時間16分に制限されます。往復8時間を超える乗車時間に対して滞在が短いため、列車に乗ること自体を目的とする鉄道ファン向けの旅程となります。

旭川ルートと美瑛・富良野への展開

札幌〜旭川間は道内最大の幹線特急区間で、特急ライラックと特急カムイが走っています。2026年春からこの区間も全車指定席になり、パスの指定席2回は往復でここに使います。

旭川到着後は、富良野線に乗り換えて美瑛駅(白金青い池やパッチワークの路)へ向かったり、旭川駅から直行バスで旭山動物園へ向かったりする多彩な周遊プランが組み立て可能です。

現地で動く時間は長く取れますが、指定席の枠は往復で終わります。旭川から先も特急で動きたい日は、指定席が4回まで使える2日間用(8,000円)のほうが組みやすくなります。

特急指定席2回枠の配分

『どこ行く?平日パス』を使い倒す上で最も頭を悩ませるのが、「指定席2回」の配分方針です。この制限を最大限に活かすための戦略を整理します。

第1の戦略は、今回の函館モデルプランのように「往路と復路の特急北斗に1回ずつ割り当てる」ストレートな配分です。全席指定席である特急北斗では、指定席枠を消費しなければ乗車できません(座席未指定券の扱いでも1回とみなされる)。長距離を快適に確実に移動するためには、この配分が最もシンプルで堅実な選択となります。

第2の戦略は、特急に乗るのを片道だけにして、もう一方を普通・快速列車の自由席で動く方法です。パスは普通・快速の普通車自由席が乗り放題なので、時間に余裕がある日は指定席の枠を1回余らせられます。特急の自由席に逃がす手は、全車指定席化で使えなくなりました。

石勝線の新得〜新夕張の相互発着に限り、特例としてパスだけで特急の普通車の空席に乗れ、指定席の回数にも数えません。ただし乗る駅か降りる駅がこの区間の外にあると、指定席を1回使ったことになります。

えきねっと限定発売の購入手順と受取時の実務注意点

『どこ行く?平日パス』はJR北海道の駅窓口では直接購入できず、JR東日本の指定席予約サイト「えきねっと」限定での発売となっています。この購入形態に伴う実務上の注意点を整理します。

前売りは利用開始日の1か月前から14日前までで、1日間用の発売は2026年11月6日まで(2日間用は11月5日まで)です。当日の思い付きで買うことはできません。えきねっとでパス本券を購入する際、同時に2回分の特急指定席を座席表(シートマップ)から選択して予約できます。窓側やコンセント付き座席を事前に指定しておくことで、移動の快適性を高めることができます。

購入後の扱いには制約があります。払い戻しは使い始める前に限り、手数料は1日間用で900円、2日間用で1,580円です。使い始めた後は、列車が遅れても運休しても払い戻されません。利用開始日の変更は未使用なら1回だけで、変更後の開始日の14日前までに手続きします。1日間用と2日間用の間の変更はできません。北海道新幹線と道南いさりび鉄道は、パスでは乗れません。

予約完了後、北海道内のJR主要駅に設置されている話せる券売機や指定席券売機で、決済に使用したクレジットカードを挿入して紙のきっぷを発券します。早朝の札幌駅では券売機が混雑する場合があるため、前日までに発券を済ませておく動線が安全です。切符の変更や払い戻しに関する一般的なJRの規律については新幹線の切符変更ルールでも詳述されている通り、発券前であればWeb上での変更が柔軟に行える利点があります。

晩秋の北海道特急旅における防寒対策と必携装備

本パスの利用期間である2026年10月26日から11月20日(平日のみ)は、北海道では晩秋から初冬へと季節が移り変わる過渡期にあたります。札幌や函館の市街地であっても、日中の最高気温は10℃前後に留まり、早朝や夜間には0℃から3℃近くまで冷え込む日が珍しくありません。

特急列車の車内は強力な暖房が効いており、室温が22℃前後に保たれているため、厚手のダウンジャケットを着たまま長時間着席していると汗ばむ原因となります。したがって、前開きのフリースや軽量ダウンなど、車内で容易に着脱できるレイヤリング(重ね着)を徹底することが快適さを保つ鍵となります。

また、低温環境下ではスマートフォンのリチウムイオン電池の消耗が急激に早まります。モバイルバッテリーを必ず携行し、外気に直接晒さないよう内ポケットで保温しながら携帯することが肝要です。

車内設備と長距離移動を支える車内環境の実態

特急北斗に充当されるキハ261系1000番台気動車は、JR北海道の主力特急車両として高い走行性能と快適性を備えています。座席は可動式ヘッドレストを備えたリクライニングシートで、前後のシートピッチは960ミリメートルが確保されています。長身の成人男性であっても足元に十分なゆとりがあり、4時間弱の乗車であっても膝や腰への負担を最小限に抑えられます。

普通車の座席電源については、各座席の窓側壁面にコンセントが設置されています。通路側の座席に座った場合はコンセントの利用が難しくなるため、えきねっとのシートマップで座席を指定する際は、必ず窓側座席(A席またはD席)を選択することが実務上の鉄則となります。また、車内には無料公衆無線LAN(JR-Hokkaido Free Wi-Fi)が整備されていますが、トンネル連続区間や山間部(特に静狩〜長万部間など)では電波が途切れやすいため、オフラインで閲覧できる電子書籍や音楽を事前に端末へダウンロードしておく準備が役立ちます。

JR北海道の列車ガイドによると、特急北斗の普通車の座席は、従来の普通車より座席幅が広く背もたれが高い造りで、上下に動く枕、ドリンクホルダー、チケットホルダーが付いています。座席の近くには荷物置き場があり、デッキには空いていれば誰でも使える大型荷物室もあるので、大きめの荷物は座席の足元に置かずに預けられます。

旅程の変更案

雨の日の組み替え

函館現地で雨天に見舞われた場合は、屋外の徒歩移動が多い元町坂道や五稜郭公園の散策を短縮し、函館駅直結の複合商業施設「ハコビバ」や、屋内で買い物が完結する金森赤レンガ倉庫の内部散策にシフトします。また、函館市電の1日乗車券を活用し、湯の川温泉の足湯や日帰り入浴施設「湯の川プリンスホテル渚亭」などへ移動して温泉を楽しむ雨天代替案が有効に機能します。

列車が1時間以上遅延した場合の対処

秋の北海道では、エゾシカやキタキツネなどの野生動物との接触事故や、強風による徐行運転によって特急列車のダイヤが乱れるリスクが常に存在します。往路の特急北斗が1時間以上遅延した場合は、五稜郭エリアへの移動を取りやめ、函館駅周辺(朝市・摩周丸・ベイエリア)の徒歩圏内だけに活動範囲を絞り込みます。復路の指定席列車に乗り遅れる事態を防ぐため、常に函館駅へ30分前には戻れる動線を維持することが不可欠です。

疲れた時の妥協案

片道3時間半ほどの長距離移動により、函館到着後に疲労を感じた場合は、市電での移動を最小限に抑え、函館駅前のカフェや温泉付きホテル(ラ・ビスタ函館ベイのデイユース等)で休憩を取りながら過ごす選択肢を持っておくと疲労の蓄積を抑えられます。また、行程の途中である大沼公園駅で下車し、大沼・小沼の湖畔を眺めながらゆったりとランチを取って札幌へ早めに折り返すプランも、無理のない日帰り旅の選択肢として成立します。

定番の函館山夜景鑑賞を外した理由

函館観光の王道中の王道といえば「函館山からの名高いの夜景」ですが、今回のモデルプランではあえて函館山への登頂を旅程から除外しています。その最大の理由は、日帰り特急の最終便ダイヤとの物理的な干渉にあります。

札幌へ戻るための最終列車である特急北斗21号は、函館駅を18時43分に出発します。秋の函館山ロープウェイは観光客で非常に混雑し、山頂展望台から下りのゴンドラに乗るまでに30分から1時間以上の待ち時間が発生することが珍しくありません。山麓駅から函館駅前までのバスや市電の移動時間を考慮すると、17時台前半には下山を開始しなければ最終特急に間に合わなくなる計算となります。

中途半端な時間帯に焦りながら山頂へ登り、下りの混雑で最終列車を逃してしまっては日帰りプランが破綻します。したがって、夜景鑑賞は宿泊を伴う旅の機会に譲り、日帰りでは明るい時間帯の五稜郭展望と赤レンガ倉庫の街歩きに集中するのが、時間管理の上で最も安全な判断となります。

札幌駅周辺での前泊・後泊拠点の選び方

早朝6時00分の特急北斗に乗車し、夜22時41分に札幌駅へ戻ってくる強行軍となるため、札幌市内在住者でない場合は札幌駅周辺での宿泊設計が旅の成否を分けます。

早朝の移動負担を最小限に抑えるためには、札幌駅の北口または南口から徒歩3分圏内に位置するビジネスホテル(JRイン札幌、京王プレリアホテル札幌、ホテルマイステイズ札幌アスペクトなど)を選択するのが合理的です。地下歩行空間(チ・カ・ホ)に直結しているホテルであれば、晩秋の早朝や深夜の冷え込みに晒されることなく駅構内へアクセスできます。

秋の札幌駅周辺と北海道大学の紅葉風景
秋の札幌駅周辺の街並み(撮影場所: 札幌市北区)

この旅行でかかる費用

1人あたりの支出内訳は下表のとおりです。食事代は店とメニューで額が変わるため、表には入れていません。函館市電は2025年12月1日の改定後の運賃で、2kmまでが250円、4kmまでが270円、7kmまでが290円、7km超が300円です。五稜郭タワーの展望料金は、2027年4月1日から改定される予定だと公式サイトが予告しています。

項目 支払先 金額 備考
JR北海道 どこ行く?平日パス JR北海道(えきねっと) 5,000円 1日間用・普通車指定席2回分を含む
函館市電 運賃(十字街→五稜郭公園前→函館駅前) 函館市企業局交通部 560円 十字街〜五稜郭公園前290円、五稜郭公園前〜函館駅前270円(大人)
五稜郭タワー 展望料金 五稜郭タワー株式会社 1,200円 大人1名
合計(日帰り1人分) — 6,760円 食事代・駅弁代は含まない
上表の料金は2026年10月14日時点の各公式サイトの表示に基づきます。

出典・参考: JR北海道 どこ行く? 平日パス(通称:「どこパス」)公式ページ、函館市 乗車料金(函館市電)、五稜郭タワー 料金・営業時間、JR北海道 2025年5月14日発表(無割引の乗車券+指定席特急券)、JR北海道 2025年11月19日発表(旭川方面の全車指定席化)、JR北海道 列車名・路線名から時刻検索(JR時刻表 令和8年10月号に基づく)、JR北海道 2025年12月12日発表(2026年3月14日からの北斗・すずらん時刻表)、JR北海道 特急北斗 列車ガイド(確認日: 2026年10月14日)

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